【万物の根源は火である】
この世界は神々、人々、誰が創ったものでもない。世界は永遠に生きる火として、
決まっただけ燃え、決まっただけ消えながら、常にあったし、あるし、また、あるだろう。
【下り道・上り道】
火からの変容を下り道、火への回帰を上り道という。
これらは全体を通して均衡を保ち、同時に相互的に調和的に進められる。
下り道:火→空気→水→土
上り道:土→水→空気→火
【万物流転】
この世界には不動のものは存在しない。一切はただ運動変化においてある。
※これはヘラクレイトスの語ではない。彼の思想を元にした後世の人間の造語。
【一つの原理が万物をあらしめる】
万物の生成消滅や流動はでたらめではなく、一切はロゴスに従って生じる。
しかし多くの人々はそれを理解しようとしない。ロゴスは公共のものであるのに、
各人の思惑によって操れると考えている人が多い。
【戦いは万物の王】
ピュタゴラスの理想とする、平和な調和のとれた世界は死の世界であると批判。
静寂とは、死んでいる状態に訪れるからである。つまり、もし戦いがなくなれば、
一切は消滅することになる。全てのものは闘争によって生存し、
戦いはその意味において善である。
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